「やってみたい」が動き出す場所
今回は、プレーパークわたのはの日常の様子をロッキーが綴ってくれました。
たき火と竹があれば1日遊べる
ある日のプレーパークでのできごと。
プレーパークが始まってすぐにたき火を始めましたが、最初の焚きつけからすでに大苦戦。
あれこれ試しながら気づけば1時間。
それでも諦めずに向き合い続ける集中力に、まず驚かされました。
「火吹き竹を作りたい!」
そんな一言から、今度は近所へ竹を切りに出かけることに。

1本の竹から無限に広がる遊び
切ってきた竹で、さっそく火吹き竹づくり。
枝を落とし、葉っぱで遊び、先端だけ葉を残して大漁旗のように振ってみたり。
箸を作ったり、コップを作ったり。
さらに、
・乾いた葉っぱと
・まだ水分を含んだ竹の葉っぱ
燃え方の違いをじっくり観察する姿もありました。
たった1本の竹から、次々と生まれる遊び。
「そんな遊び方もあるの?」と思うほど、想像以上でした。
太さや長さの違う竹が増えていくにつれ、遊びの幅はさらに広がっていきます。
たき火と竹だけで6時間
気がつけば、たき火と竹だけで6時間も遊び続けていました。
なぜ、そんなにも遊び続けられるのか。
火も竹も、どちらも自然の素材です。
自然の素材は、状態によってどんどん姿を変えていきます。
火は、大きさや温度で形が変わる。
竹は、叩いたり割ったり削ったりすると別の姿になる。
そこに、
・お湯を沸かすやかん
・竹を削るナイフやのこぎり
といった道具が加わると、変化はさらに増え、遊びに奥行きが生まれます。
ゲームなどで遊んでいてもすぐに飽きてしまい、いつの間にか体を動かしたり何か物を作ったりという遊びに変化していることが、プレーパークではよく繰り広げられています。
しかし、おもちゃ・ゲーム・マンガが決して悪いわけではありません。
この『すぐ飽きてしまう』のは、変化が生じやすい遊びかどうかという差だと考えています。
道具はスパイス
正直に言うと、道具はなくても遊べます。
でも、道具があると、遊びはもっと面白くなる。
ご飯で言うなら、主食と主菜のような関係です。
おかずがあるともっと美味しくご飯を食べられる!みたいな。
でも一番大事なのは、自然の素材でもなく、道具でもなく、子ども自身の「やってみたい」という発想力。
・やってみたいと思えること
・それに挑戦できる環境があること
・見守ってくれる大人がいること
・「面白そう!」と一緒にやってくれる仲間がいること
これらがそろうことで、遊びはどんどん深まっていきます。

子どもは自ら育つ力を持っている
「やってみたい」に挑戦し、遊びを通して自分で育っていく力を、子ども一人ひとりが必ず持っています。
ただ、その力を発揮できる場所や環境が、まだ少ないだけ。
私たちは、子どもたちにとってのかけがえのない場所を、これからもつくっていきます。
(プレーパーク担当:ロッキー)
