こたつが育てる子どもの輪~S君と石巻とこどぱにー~
みなさん、こんにちは!こどぱにースタッフです。
今日は少し前に代表の田中が書いたコラムを紹介します。
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春は、子ども達の顔つきが少し大人になり、一回り大きく見える時期。
これまで来ていた子に変わり、新しい顔ぶれがプレーパークやぽはっくにやってきます。
こどぱにーでは、活動後にスタッフ間で振り返りをしますが、事務所から徒歩1分の公園で開催するプレーパークひがこーの振り返りは、子どもも一緒にぞろぞろやって来て、振り返りの横でゲームをしたりおやつを食べたり、たわいもない会話をしながらくつろいでいるのが日常になっています。
私が外出先から「ただいま~」と帰ってくると、居間で団欒している家族が迎えてくれるかのように「おかえり」と声をかけてくれます(笑)
私は小学生と中学生、時にはプレーパークとフリースクールの子どもがこたつを囲んで過ごしている姿を見るのが大好きです。
数年前、プレーパークで育ち、市外に引っ越したS君という子がいます。
S君は、引っ越しを機に学校に通えなくなったので、ぽはっくのお泊り会やキャンプに声をかけ、年に数回、一緒に過ごしていました。
そのS君のお母さんから、「Sが石巻の中学校に通いたいと言っているから、石巻に戻りたいと思う…それについて相談がしたい」と電話がきたのです。
始業式まで10日あまり。始業式から学校に通いたいS君の希望を叶えるために、私にできることは力になりたいなと思いました(できることは限られてたけど)
そして、始業式2日前。お母さんから 「転校手続きが完了しました。これで石巻の中学校に通えます。」と嬉しい報告が入りました。
一番大変だったのはお母さん。S君のために諸々手続きで駆け回り、本当によく頑張っていました。良かったね~!
その時にお母さんが「Sがね、『けろがこんなに協力してくれたんだから、俺はそれに答えて、絶対中学校を卒業するよ』と話してましたよ」と教えてくれました。
今までぽはっくに遊びに来ても、学校のことは話したがらず、あまり意思表示をしなかったS君だけど、心の中は決まっていたんだね…、ずーっと前から石巻に戻ってきたかったんだろうな…と思います。
S君おめでとう!これからは、石巻に住んでいたころのように、自分の足でこどぱにーにも遊びに来れるね。
もしかしたら、これからはこたつを囲む子どもの中に、S君も混じってるかもね。
代表 田中雅子(通称:けろ)
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