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2023年度『不登校』数が過去最多の346,482人

10月31日に文部科学省が発表した2023年度の『不登校』(※1)数は、小中学生で346,482人。前年度から47,434人(15.9%)増加し、過去最多となりました。
増加率こそ昨年度から減少したものの、令和2年度から3年間で150万人以上(43.4%)も増えており、不登校の小中学生は増加の一途をたどっています。

▼令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要
https://www.mext.go.jp/content/20241031-mxt_jidou02-100002753_2_2.pdf

文部科学省はこの背景について
・コロナ禍に影響による登校意欲の低下
・特別な配慮を必要とする児童生徒への適切な支援に課題があった
・児童生徒の休養の必要性を明示した「教育機会確保法(※2)」の趣旨の浸透などによる保護者の『不登校』に対する捉え方の変化があるとみられる。
と発表しています。

私たちが活動する宮城県では、小中学生7,840人(前年度+1,652人)と全国で最も多く、高校生を合わせると約1万人です。
1,000人あたりの『不登校』率は46.7人と、全国平均の37.2人を大きく上回っています。
石巻市はまだ発表がありませんが、例年宮城県を上回っているので、今回の人数も気になるところです。

また、石巻市の2022年度の『不登校』401人のうち、学校外で支援を受けている児童生徒は58名と少なく、7人のうち6人は支援を受けられていない状況です。
このことから、『不登校』数は増加する一方で、その子たちが過ごす場は少ないことが分かります

どうして『不登校』になるのか…
文部科学省の調査では、“学校生活に対してやる気が出ない”が一番多い理由です。
しかし、私が前職も含め10年以上『不登校』の子どもと関わって、子どもから教えてもらったことは、課題は“教育”だけにないこと。
そこには家庭環境、親子の関係性、発達など“福祉”に関わるケースも多くあります。
子どもと過ごしているとそれがよく見えてきます。
でも、子ども自身はそれに気づけないことも多く、友達からのいじめ、先生の対応、勉強がわからない、自由度がないなど意思表明する子どももいますが、一番多いのは「学校に行けない理由なんてわからない」です。なかには「理由がわかっていたら苦労しないよ」と話す子もいます。

子どもには見えない“理由”はどれもが複雑で、 “教育”の視点だけでなく“福祉”も視野にいれ、また、家庭や学校、地域、行政など、様々な立場の視点を取り入れ、連携して子どもをサポートする必要があると考えます。

その一員として私たちは、子どもが安心して休める居場所をつくり、子どもの言葉に耳を傾け、社会的自立のためのサポートをおこなっていきます。

子どもたちを支えていくために、是非みなさまのお力をお貸しください。

代表理事  田中 雅子

※1:30日以上休むと『不登校』の枠に入り、上記の人数の55.0%が90日以上休んでいる
※2:教育機会確保法(正式名称「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」)は不登校児童が教育の機会を失わないことを目的に2017年度かに施行され、①休養の必要性 ➁学校以外の学びの場の大切さ ③「学校復帰」ではない「社会的自立」 ④公民連携 ⑤当事者への情報提供 などが書かれています。

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私たちが運営する「フリースクールぽはっく」について知りたい方はこちらを参照ください😀
また、宮城県内のフリースクールをまとめた記事(2023年版)も作成しています。
『不登校』で悩んでいるみなさんに届きますように。

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